デザインの初心者が心がけるべき4項目

こんにちは、おみぱん(@omipan_dayo)です。

Web制作会社に就職して1年半ほど経ち、日々思うことがあります。

デザイン難しすぎ

おそらくこの言葉は多くの人の心を鷲掴みにしているのではないでしょうか。
特に、デザインを始めたばかりの人にとっては。

僕もそうでした。てか今もそうです。
仕事柄バナー制作などちょっとしたデザインをすることが多い僕ですが、仕事を始めたばかりの頃はほんとに苦労しました。

「どんなの作ったらいいのかわからない!」

「作ってみたけど、ダサすぎっ!」

「こんなんじゃクリックしてもらえない!」

「どこが問題なのかもわからない!」

同じような悩みを持たれた方も多いと思います。

 

そんな僕ですが、最近はデザイン作業においてある4つのことを意識しています。
この4つは日々の仕事で教えてもらったことや、本で勉強したことなどを自分なりにまとめたものです。

僕自身まだまだ初心者で人に教えることが許されるレベルではないと自覚していますが、同じようにデザインに悩んでいる人の為に少しでもなればと思い、今回はその4項目を紹介しようと思います。

1.考えるな、パクれ

「は?パクれ?いやいや、ダメでしょ」
そう思われた方、20%くらい正解です。
そりゃ完全にオリジナルのほうが良いに決まっています。

 

ただ、考えてみてください。
仕事として制作するものがある場合、おそらくはお客様がいて、そしてそのデザインに対して効果を求められていることが多いかと思います。

しかし、デザイン初心者が無理やりオリジナルで作ったところで効果を出すのは非常に難しいと思います。
先天的な才能を持たれている方であれば始めたばかりでも、人を魅了し効果を出すデザインが可能かもしれません。

しかし、99%そんな人はいませんよね。僕もそうです。

だったら、お客様の為にもデザイン力に長けた人達が作ったものをパクる方が圧倒的に効果が高くなるのです。

 

具体的なパクり方を見ていきましょう。

まずは制作物のイメージに沿った参考デザインを探し、常に見える場所に置く。
準備が整ったら制作に取り掛かりますが、変更するのは文言と色のみ。あとは全部パクる。
これを徹底します。以上です。ご精読ありがとうございました。

いや、ほんとにそれだけです。もちろん画像は商用可能のものを使いましょうね。

僕自身の経験としてもう少し具体的に見ていきましょう。

僕は制作中によく「あっ!今どんなデザインにするべきか悩んでる!」って気づくことがあります。

その場合まず席から立ち、背伸びをします。コーヒーを飲んだり、コンビニまで散歩することもよくあります。
気分転換が出来たら席に戻り、「考えちゃだめだ考えちゃだめだ」と心の中で唱えながら参考にするデザインを再び探し始めます。

これだけです。超シンプル。

 

パクる行為には大切なメリットがあります。

それは、「自分の範疇を超えた技術を学ぶきっかけになる」ことです。

例えばPhotoshopを使用して作業をしている場合、パクるデザインに「これどうやってるのかわかんない!」なんてことが多々あります。
その度にどうすれば解決できるのかを調べ、新しい技術を学ぶきっかけが出来ます。

パクる繰り返すことで少しずつ出来ることが増え、頭に浮かんだこともスムーズに形に出来るようになります。

 

武道や茶道における修行の段階を示す言葉に「守破離(しゅはり)」ってのがあります。

【守】師匠や流派の教えを忠実に守り、確実に身につける段階。
【破】「守」で身につけた事以外も考え、取り入れることによって発展させる段階。
【離】培った技術を基に独自で新しいものを生み出す段階。

パクることとは【守】を徹底することなのです。
最初から出来る人なんてほとんどいません。みんな誰かの技術を受け継いでいるだけなんです。

2.閃きは試す

ある程度パクることに慣れてくると

「良いこと思いついた!」
「前に使ったデザインの一部と組み合わせたら良さそう!」

なんて天から啓示を受けたかの如く閃くことがあります。
これはパクるデザインをこなす内に作業に慣れ、自分でも知らないうちに知識がつきはじめている証拠だと思います。

この閃き、大切です。
出来ればすぐに試してみましょう。

ただ、時間的な余裕がある場合に限ります。
まずはパクることを徹底したものを作り、その後第二案として作ってみましょう。

もし時間に余裕がなく、閃いたことを試す機会が無くても、自分が何を思いついたか忘れないようにメモをとっておくとベストですね。
次に活かしていきましょう。

3.素早くフィードバックをもらう

先輩やデザイン仲間などに自分のデザインを見てもらう事も大切です。

自分が気が付かなかったことを教えてもらうこともできますし、理屈で説明する練習にもなります。

そして人の意見は素直に聞きましょう。もし自分より業界歴が長い人の意見なら尚更です。
ほとんどの場合、その人の意見は正しいかと思います。

パクったデザインを作ったとしても、微妙なスペース感などは再現しきれない、自分じゃ気が付かないなんてことがよくあります。
デザイン力に長けた人や、業界に長く携わっている人はそこに気が付いてくれます。

「見てもらうの怖い!」なんて思うこともあるかと思いますが、恐れず意見をもらいましょう。

4.人のデザインを批判しない

デザインを続け、目が肥えてくると人のデザインに対して意見を持つことが増えてくるでしょう。

でも、どんなデザインであっても決して批判はしないようにしましょう。

批判するのではなく、

「自分だったらここはこうするな」とか
「どんな理由があってこのデザインにしたんだろう」と考えるようにします。

そして必ず一つ参考に出来る箇所を見つけること。
常に人から学ぶことを意識して、【守】を徹底しましょう。

批判したところで誰も喜びません。
自分が気が付いていないだけで、実は優れたデザインかもしれません。

意識して観察してみましょう。

 

デザインはセンスじゃない

「くまモン」のデザイナーとして知られている水野学さんは著書『センスは知識からはじまる』でセンスについてこう書かれています。

センスとは集約された知識に基づき、物事を最適化する能力

つまり、センス=知識の量と言い換えることが出来ます。
水野さん自身もくまモンをデザインされる際に、「ほっぺの色が赤い方が人に受け入れられやすい」など知識をもとにデザインされたそうです。売れるデザインには理由があり、確実に理論が存在している良い例ですね。

 

長々と書いてきましたが、デザイン初心者にとって一番大切なのは「徹底的にパクる」ことです。パクり続ければ自然と知識が身につき、良いデザインの共通点が見えてきます。

僕は最近になって少しずつ自分の考えでデザインが出来るようになってきました。

そして「苦だったデザインが楽しくなってきてるな」と実感し始めています。

まぁそれでも相変わらずデザインは難しいですし、まだまだ勉強不足です。

でも、続けていれば結果は自ずとついてくるでしょう。それまで辛抱です。

 

ここまでデザインについて自分の意見を偉そうに語ってきましたが、実は僕の本職はプログラミングですw

ただ、ちょっとしたデザインをする事も多く、それなりに苦労してきたので学んだことをまとめました。

誰かの参考になれば幸いです。